2018年9月 5日 UBIリサーチ
韓国釜山のBEXCOで開催されたIMID 2018で、LG Displayのキム・カンス研究委員(Research fellow)は、車載用ディスプレイに採用される新しいOLED技術について発表した。
キム研究委員は、現在、モバイル機器に採用されているRGB OLEDとTVに採用されているWRGB OLEDの寿命が短く、顧客企業の要求を満たせないため、この問題を解決する対策として、RGB OLEDをWRGBのようにタンデム構造を有する2段スタック型RGB OLEDを紹介した。2段スタック型RGB OLEDは、多層構造にCGL層(Charge generation layer)が追加され、厚くなる可能性があるため、HTL層を従来より薄くし、発光層のCharge balanceを最適化した。
<LG Displayの車載用2段スタック型RGB OLED構造>
その結果、1段スタック型RGB OLEDより1.5倍から2倍向上された発光効率ととにも、寿命がT80を基準に4倍以上増加する効果が表れたと報告した。
<LG Displayの2段スタック型RGB OLED効果>
しかし、2段スタック型は一般的な構造に比べ、消費電力が高いという欠点があり、この問題を解決する努力が必要だと指摘した。