中国のAMOLED材料市場、ローカルサプライチェーンが支配し58%成長


2025年1月7日 Display Daily

 

中国のAMOLED蒸着材料市場は2024年に著しい成長を遂げ、市場規模は2億5200万ドルに達し、前年比で58%の成長を記録しました。この成長は、中国のAMOLEDパネルメーカーによる高い稼働率と生産における投入エリアの拡大など、複数の要因によるものです。さらに、R/G/B発光材料やp-ドーパントといった高価値部品の供給を強化したことで、国内供給業者からの材料調達が大幅に増加しました。

 

用途別AMOLED材料の売り上げ(2023年~2028年)(出典:Counterpoint)
用途別AMOLED材料の売り上げ(2023年~2028年)(出典:Counterpoint)

 

AMOLED材料市場の収益成長予測 (2023-2028年)

Counterpoint(旧DSCC)の調査によれば、AMOLED蒸着材料の収益は2024年に全用途で前年比22%の成長が見込まれ、2024年から2028年までの年平均成長率は6.4%と予測されています。同レポートは、吉林OLED、LTOM、夏の芽といった中国の地元サプライヤーが市場の成長を牽引している重要な役割を強調しています。特に、夏の芽は注目すべき企業として台頭しており、最近BOEに緑色のドーパントやp-ドーパントを供給し、UDCやNovaledといったグローバルサプライヤーへの依存から脱却する動きを見せています。

 

中国メーカーのAMOLED材料売り上げ予測の比較 (Counterpoint提供)
中国メーカーのAMOLED材料売り上げ予測の比較 (Counterpoint提供)

 

 

地元とグローバル供給企業の性能差が縮小していることで、AMOLED材料セクターでは激しい競争が生じています。中国のメーカーは国内および国際的に強固な地位を築いており、現在、国内供給業者の材料の大部分が国内市場向けである一方、これらのメーカーが高価値部品を生産する能力を向上させることで、業界の主要プレーヤーとして位置づけられています。

 

地元供給業者の性能向上に伴い、中国のパネルメーカーをターゲットとするグローバル供給企業との競争がさらに激化すると予想しています。