2025年4月16日 Wit Display
Micro LED技術メーカーの台湾の錼創科技(PlayNitride)は、2025年4月16日より開催された「Touch Taiwan 2025スマートディスプレイ展示会」に出展し、ウェアラブル機器、没入型エンターテインメント、車載市場に向けた複数の世界初のディスプレイ技術を発表しました。これにより、同社の強力な研究開発力と業界での存在感をアピールしました。
今回の展示会で注目されたのは、世界最小のフルカラーMicro LEDディスプレイ、裸眼3Dディスプレイ、そして最大輝度5,000ニトを誇るスマートウォッチ用パネルなどです。
なかでも注目を集めた3つの主力製品のうち、0.18インチ・5,644 PPIのフルカラーマイクロLEDマイクロディスプレイは、AIメガネ向けに設計されたもので、720×720の高解像度と50万ニトのピーク輝度を実現しています。
また、もう一つの目玉製品は、世界初の9.38インチ裸眼3D Micro LEDディスプレイで、これはデンマークのRealfiction社と共同開発されたものです。高輝度Micro LEDと指向性ピクセル技術を組み合わせ、観客が3Dメガネなしで立体映像を体験できる、これまでにない没入型ビジュアル体験を提供します。エンターテインメントや展示用途に最適とされています。
さらに、錼創は1.39インチの円形スマートウォッチ用Micro LEDパネルも発表しました。このパネルには、同社独自の高効率・省エネTantiumチップ技術が用いられ、5,000ニトの明るさと低消費電力を両立。ウェアラブル機器において、省エネと高画質を同時に実現する新たなソリューションとなります。
錼創は今回の出展を通じて、技術仕様の進化を示すだけでなく、Micro LEDがコンシューマー電子機器、車載機器、業務用途市場へ本格的に進出する重要な節目であると強調しています。今後も世界中のチップ設計、駆動IC、光学モジュール、エンドブランドなどの業界パートナーと緊密に連携し、Micro LEDのエコシステム構築を加速させ、ディスプレイ技術の商業化と普及を目指すとしています。
なお、錼創の今年3月の売上高は7,800万台湾ドルで、前年同月比9.9%の減少となりましたが、2025年第1四半期の累計売上高は3億台湾ドルで、前年同期比45.66%の増加を記録しています。