2025年1月27日 WitDisplay
2024年、世界のスマートフォン市場が回復を見せた。CINNO Researchが1月24日に発表したデータによると、2024年の世界市場におけるAMOLEDスマートフォンの出荷量は約8.8億枚に達し、前年比27%増と過去最高を記録した。この結果は、歴史的な記録を更新しただけでなく、AMOLEDが世界のスマートフォン市場で広く採用されていることを示している。
世界経済の回復、スマートフォン市場の持続的な回復、AIなどの革新技術の発展が市場の成長を後押しした。地域別に見ると、中国メーカーの出荷シェアは49.2%に達し、世界市場のほぼ半数を占めた。また、世界出荷ランキングのトップ3に中国メーカーが2社ランクインし、Visionoxは出荷シェア11%、出荷量約1億枚で世界第3位となった。
中国メーカーの影響力と競争力が向上
出荷量の推移を見ると、中国メーカーのグローバル市場における影響力と競争力が着実に向上している。年初、中国の国家発展改革委員会(発改委)は、2025年に「2つの新(新型インフラ・新型都市化)」政策を強化・拡大し、個人消費者がスマートフォン、タブレット、スマートウォッチ・スマートバンドを購入する際に補助金を提供する方針を発表した。
業界関係者によると、2025年はこの「国の補助金政策(国補)」の刺激により、中国のスマートフォン市場は成長を継続すると予測されている。
この成長の波をどのように捉えるべきか?
Visionoxの関係者は、次の2点が重要だと指摘する。
・ディスプレイ本来の価値に立ち返り、基本性能を向上させることで、より良いユーザー体験を提供し、優れた製品によって市場を獲得すること。
・技術革新を通じて、より高い「イノベーション・プレミアム(技術価値による付加価値)」を獲得すること。
AMOLEDの普及と新たな市場への拡大
現在、AMOLEDはスマートフォン市場の主流ディスプレイ技術となっている。さらに、スマートデバイスの多様化が進む中、AMOLEDはその「軽量・薄型」「曲げられる特性」「優れた色彩表現力」といったメリットを活かし、ノートPC、車載ディスプレイ、さらにはスマートホーム分野にも拡大しつつある。
これにより、AMOLEDパネルの需要は今後さらに増加し、業界全体の発展を促進すると見られている。