2022年5月23日 UBIリサーチ
韓国ディスプレイ産業協会では、今年60周年を迎えた「SID Display Week 2022(5.8-13)」の主な内容を共有し、今後のディスプレイ分野のR&D推進方向を検討する目的で、「SID 2022レビューシンポジウム」を5月18日に開催した。
この中で、慶熙大学クォン(권장혁)教授はSID2022 OLEDコア製品トレンドとOLEDコア技術について発表した。
■OLEDテレビの大型化
LGD、 OLED TV世界最大サイズ97inch「OLED.EX」
BOE、 95inch 8K OLED TV、WOLED + color filterを使用した中国企業の追撃
LGD、高輝度化、世界初2000nit 77inch 8K OLED TV
Samsung、 65inch QD-OLED TV、1500nit
TCL、 65inch インクジェット8K OLED TV、次世代技術である溶液型OLED技術にも本格的な開発
BOEではQD-OLED 65inch、TADFを利用したOLEDテレビを展示したが。不具合で翌日はパネルは点灯出来なかった。製品の特性は良くなかったが、多様な方式の技術を誇示しながらOLED製品開発に力を注いでいることを示した。
■各種Sensor内蔵ディスプレイが多数登場
UPC(under display camera)、Photosensor、Image sensor、Haptic技術、曲面Touch Sonsor技術を適用した製品が展示された。
■様々な折り畳み式ディスプレイが多数登場
SamsungのZ foldable、inside foldable、Foldable Note PC、ゲームディスプレイ、LGDの360度 foldable OLED、Foldable Laptopが展示された。
■多彩なRollableディスプレイ登場
Samsungは、拡張型ディスプレイ技術である6.7インチディスプレイと左右両方に拡張可能なロール可能ディスプレイを展示した。
■各種自動車用ディスプレイ登場
LGDの曲面型OLEDディスプレイとBOEのSensor一体型OLEDディスプレイが展示された。
■LGDの窓型透明OLEDディスプレイと最高解像度OLEDos
■燐光ブルー材料の商品化の可能性
Samsungは、長寿命なPtド-パントと優れた特性のExciplex Hostを開発した。リン光ブルーLT70 1000時間寿命を達成し、TADF final dopantを用いた高色純度および長寿命化も進めている。
出光興産は、蛍光ブルー効率を向上させる論文でBest paper賞を受賞し、bottom Emission基準で12%EQEを達成した。Top Emission基準で259BI効率を達成し、LT95基準で50mA/cm 2 で195h寿命を発表した。350BI、17%EQE達成を推進目標としている。
■燐光材料のPt材料への変更
燐光ドーパントIrからPtに移る傾向であり、Pt材料が効率がより高く、FWHMが狭く、優れた分光特性を示す。
結論として、クォン教授は中国の足早い技術追撃で、技術競争力がほぼ同じ水準に近づいており、技術競争力を確保するためには多様なセンサーの内在化技術、新しい新OLED材料技術、優れたOLED素子信頼性確保など技術面で開発に邁進する必要性について強調した。