LG化学、フォルダブルディスプレイ向けカバーウィンドウ素材を開発


2021.09.07 朝鮮日報

 

LG化学がフォルダブル(Foldable)ディスプレイに実装することができる新技術を開発し、次世代ディスプレイ材料市場に本格的に進出する。

 

LG化学は、特別に開発したコーティング剤を適用して平面はガラスのように硬いが折り畳み部位は、プラスチックのような柔軟なフォルダブルIT機器用カバーウィンドウである「リアル折りたたみウィンドウ」を開発したと7日明らかにした。

 

カバーウィンドウは、IT機器の最も外側に位置して衝撃からディスプレイパネルを保護しながらも、鮮明な画像を提供する役割をする核心素材だ。耐久性と透過率だけでなく、柔軟に折りたたみ屈曲特性まですべて備えることが特徴である。

 

LG化学関係者は、「既存のポリイミド(Polyimide)フィルムや強化ガラスタイプの材料とは異なり、LG化学の新規コーティング技術が適用されたカバーウィンドウはしなやかさを最大限にしながらも、画面の接続部位での慢性的な折り畳みマークを改善するなど、フォルダブルフォンに最適化されたソリューションを提供できるだろう」と述べた。

 

LG化学が今回開発した「リアル折りたたみウィンドウ」は、薄いプラスチックの一種であるポリエチレンテレ(PET)フィルムの両面に、新しい素材を数十マイクロメートル(㎛)の厚さでコーティングして、プラスチック材料の耐熱性と機械的物性を補完した。

 

既存の強化ガラスに比べ厚さが薄く、同じレベルの硬さを持ちながらも、画面が割れるクラック現象がない。既存のポリイミドフィルムに比べ価格競争力に優れ、優れた柔軟性をもとに、20万回以上繰り返して折っても、耐久性がそのまま維持される。LG化学は、画面折れ部位に発生するしわを従来比大幅に改善した。

 

特に、現在商用化されたカバーウィンドウは、画面が内側に折るの折りたたみ(In-Folding)方式に最適化されているのに対し、LG化学の「リアル折りたたみウィンドウ」は、画面が折るアウト折りたたみ(Out-Folding)方式まですべてを実装可能なのが長所である。

 

LG化学は薄い厚さ・きれいな外観・安定折りたたみ特性などをカバーウィンドウ素材のお客様のニーズを把握し、コーティング方式のカバーウィンドウ技術の開発と検証を完了しており、来年まで量産性を確保して2023年から本格的に製品を販売する計画である。

 

LG化学IT素材部門の常務は「今回開発したリアル折りたたみウィンドウを介して顧客のペインポイント(顧客が不快感を感じるポイント)の解消に一歩近づいたことはもちろん、すでに複数の顧客に共同プロジェクトの提案を受けている」と「スマートフォンの分野をリードする企業とのパートナーシップを強化して、モバイルをはじめとノートパソコン、タブレットなどの新規フォルダブルアプリケーション分野で市場を拡大していくだろう」と明らかにした。

 

一方、世界的な市場調査会社オームディアによると、フォルダブルポン市場は、昨年350万台から2026年に5000万台規模に急成長すると予想される。