LGディスプレイ、2017年上半期からインクジェット印刷で第8世代基板で有機EL試験生産


11月6日

 

サムスンディスプレイとLGディスプレイは、テレビや商業ディスプレイ向けの大型パネルの有機EL市場をリードするため、インクジェットプリンティング工程の導入に力を入れている。当初の見通しよりも早い、2017年から試験ラインを本格稼動し、赤緑青(RGB)方式の有機ELディスプレイの量産能力を確立する予定である。

 

これは、最近のBOEやCSOTなど中国の主要なディスプレイメーカが液晶表示装置(LCD)市場を掌握し、さらに有機EL市場での競争力確保のために、製造コストを下げることができるインクジェット印刷工程の導入のための開発速度が速いからである。

 

韓国企業は、この対策としてインクジェット印刷工程導入時期を1年以内に繰り上げるための準備が活発であり、今後に大型有機ELディスプレイは、WRGBでもRGB方式でも量産されると考えられる。LGディスプレイは、2017年前半にはインクジェット印刷工程によって第8世代基板で試験生産を開始する。この試験生産を開始した後、実際の量産まで約1〜2年かかると思われる。

 

サムスンディスプレイとLGディスプレイは、これまで米国のベンチャー企業のカティーバ(Kateeva)、東京エレクトロンなどの製造機器メーカやメルク、デュポンなどの材料メーカと協力して、それぞれA3ラインとM2ラインでインクジェット印刷工程の導入を準備してきた。中・長期的にインクジェット印刷工程は、大型有機ELディスプレイパネルの生産能力と製造コスト低減を確保させ、長期的には有機ELから量子ドットディスプレイの量産にも活用される見通しである。

 

カティーバは、有機EL生産におけるコスト削減のための設備としてインクジェットプロセスが優位性であるとし、インクジェットベースのRGBプロセスを開発している。2018年までに量産ラインにインクジェット方式のRGB製造装置を供給する計画である。日本では東朋テクノロジー(名古屋市)が、カティーバの製造装置の国内での独占販売権を取得している。