2019.06.04 ET News
米国の商業サイネージ企業のプラナー(Planar)が透明有機EL(OLED)を使用した第2世代の製品を公開した。LGディスプレーが55インチの透明OLED量産を開始したことにより、このパネルを適用したサイネージの新製品を発売することになった。
プラナーは、最近55インチの透明OLEDを適用した第2世代サイネージのルクスルー(LookThru)LO552を発売すると発表した。
今回の製品は、150カンデラ/m2の明るさと透過率38%を実現した。色再現性はNTSC基準120%を提供する。最近、LG電子は、タッチ機能を適用した透明OLEDサイネージを発表したがプラナ製品には、タッチ機能が適用されなかった。
プラナーは、積極的にサイネージに透明OLEDを適用したメーカーである。2015年には、サムスンディスプレイが生産した55インチ透明OLEDを使って透明サイネージを発表した。サムスンディスプレイが大型OLEDの生産を中止し、プラナーも関連製品の発売を中止した。以来、約4年ぶりにLGディスプレーパネルを使用して、透明OLEDサイネージの第2世代製品を販売できるようになった。
プラナーは、まずフレームのないガラスベースのデザインに、実際の商品の手前にデジタルコンテンツと画像が重なって見える設置パネルを提案した。小売店、博物館、展示館、企業向けディスプレイなど様々な分野に透明サイネージを適用することができると見た。
LGディスプレーは今年から透明OLED量産を開始する。すぐに量を中心に普及を拡散するよりも、様々な透明OLEDの適用事例を作って、市場での透明OLEDの差別化と強みを印象付けるという戦略を立てた。
すでにLG電子がLGディスプレーパネルを利用して企業向け55インチの透明OLEDサイネージ事業を開始した。国内外で複数の顧客を確保したと伝えられた。LGディスプレーも国内外での納品先を確保して、様々な応用事例を発掘する。
LGディスプレーの関係者は、「今年から透明OLEDを適用した事例が登場し始めるだろう」とし「過去の透明OLED市場が拡大するのに失敗したが、ここ数年の市場の認識が変わって技術も進化したので、雰囲気が変わることを期待する」と述べた。
プラナー(Planar)が小売店に透明OLEDを適用した事例。(写真=プラナー)