2019.02.17 ET News
中国が有機EL(OLED)市場での追撃を加速している。世界の大型液晶(LCD)での生産台数が1位、スマートフォン用低温多結晶シリコン(LTPS)LCDで 1位になって自信をつけて、次世代市場の先取りまで視野に入れた。ディスプレイ市場でのファーストフォロワーではなく、ファーストムーバーに上がるという中長期目標のもとで、新技術での先行に力を入れている。
昨年にアップルがOLEDのiPhoneの販売で停滞し、中国の主要なスマートフォンメーカーがフラッグシップモデルにLTPS LCDを中心に採用したが、中国の主要なパネルメーカはOLEDに積極的に投資している。中小型だけでなく、大型OLED TVパネルの技術開発も盛んである。
中国のBOEは昨年12月の第6世代フレキシブルOLED工場のB12建設に着手したのに続いて一ヶ月足らずれ第四工場B15投資を発表した。B15に実際の投資を執行するかどうかを見守らなければならが、公式発表を考慮すれば、世界最大規模のフレキシブルOLED生産能力を備えることになる。 ビジョノックスも第二の第6世代OLED工場のV3投資を確定した。当初の投資を発表した後、実際の執行可能性について、国内市場で疑問が提起されたが、ビジョノックスは投資を発表した後、かなり迅速に工場の建設に着手し、疑問を解消した。
次世代大型ディスプレイ技術の分野でも韓国メーカーと対決する準備が盛んである。当面はLGディスプレーが量産したホワイトOLED(WOLED)技術を量産する可能性が挙げられる。BOEとチャイナスターがWOLEDを今後大型ディスプレイ技術候補群として開発している。
自発光の量子ドットLED(QLED)の実装を目指しての研究開発も活発である。量子ドット(QD)素材技術がまだ成熟しておらず、インクジェット印刷などの関連プロセス技術を、韓国メーカーに先駆けて量産するという目標に開発に邁進している。
BOEとチャイナスターは自発光QLEDプロトタイプを主要な展示会で展示した。LCDとOLED市場は、中国がファーストフォロワーだったが、自発光QLED、マイクロLEDなど次世代の市場を事前に準備して、ファーストムーバーとして市場を先取りするという意向が強い。 グォンオギョン漢陽大碩学教授は「韓国が中国よりOLED技術が数年リードしたが、明確な警戒心を持ってこの間のギャップを維持しなければならない」とし「新規専門人材の養成、既存の専門家の再訓練、引退した専門家を活用するなどで、産業の核心である人材をどのように確保して成長させるのか、企業・大学・政府が深く悩む必要があるとき」と指摘した。