チャイナスター(CSOT)、6世代フレキシブル有機ELに5,600億円投資..BOEを追撃


2017.04.12 ET News

 

中国のチャイナスター(CSOT)が350億元(5,600億円)を投入して、6世代フレキシブル有機発光ダイオード(OLED)の生産ライン」T4」を建設する。11世代の超大型液晶表示装置(LCD)に続いて、最新のフレキシブルOLEDにも相次いで投資することになる。

 

中国のTCLグループは、チャイナスターと武漢東湖新技術開発区管理委員会(Wuhan East Lake New Technology Development Zone Administrative Committee)が第6世代フレキシブルOLED生産ライン「T4」の投資に合意したと発表した。2020年までに合計350億元を投資して月に4万5,000枚規模の生産能力を確保する計画である。来る6月30日、建設を開始する。 

 

TCLグループとチャイナスターは、T4で最先端の中小型フレキシブルOLED技術を確立する計画である。スマートフォンだけでなく、AR・VR、ウェアラブル機器、フォルダブルスマートフォン、自動車などでOLEDの成長性が大きいために計画を断行した。 

 

チャイナスターは、2014年に6世代低温ポリシリコン(LTPS)LCD生産ラインのT3に160億元を投資した。中小型OLED基板がLTPS工程をベースに変化したので、ここで蓄積した技術を中小型OLEDに活用する計画だ。 

 

チャイナスターと競合するBOEも、中小型フレキシブルOLEDラインのB12(仮称)の投資の決定が迫っていた。この工場の地域は重慶が有力である。 

 

業界関係者は「先月末BOEと重慶市がB12投資に協力することに合意した」とし「近いうちに公式発表する」と伝えた。 

 

投資が間近に迫ったB12の他に、新たに「B13」と「B14」のライン投資説が提起された。B13は成都、B14はプチンに入ってのが有力とされる。 

 

BOEとチャイナスターは、中国最大規模のパネルメーカーに挙げられる。両社とも10世代以上の超大型LCDと中小型OLED事業に積極的に投資し、市場首位に立つための競争している。TV用大型OLEDパネルを開発するための高度なインクジェット印刷技術を研究開発する組織を作るなど、各先端ディスプレイ分野に進出するために努力している。 

 

中小型フレキシブルOLEDの場合BOEは、中国で最も積極的に投資している企業に挙げられたが、チャイナスターも追撃に出た形だ。 

 

中国の大型パネルメーカーがLCDと中小型・大型OLEDの両方に投資するのとは異なり韓国パネルメーカーは、選択と集中戦略で競争力を固めている。サムスンディスプレイは中小型OLEDに集中投資し、大型LCDの競争力を維持するための戦略を繰り広げる。LGディスプレーは、既存保有大型LCDの競争力を維持しながら、同時に、大型OLEDに集中投資している。中小型OLED対応水位を徐々に高め、サムスンディスプレイをつぐ有力な企業として浮上した。