アップル、超音波指紋センサーの導入推進... 部品メーカーへ開発打診


2019.12.12 ET News

 

アップルがiPhoneの超音波方式のディスプレイ指紋の導入を推進する。FODとも呼ばれるディスプレイ指紋は、画面上で指紋を判別する技術である。現在、iPhone生体顔認識(顔ID)を使用しているアップルが変化を模索するものとみられる。

 

12日、市場調査機関ストーン・パートナーズと業界によると、アップルが超音波方式FODを開発していることがわかった。アップルが最近、国内外の部品メーカーとFODに適したディスプレイとモジュールの開発を打診しており、このような内容が分かった。

 

超音波指紋は、物質を突き抜ける超音波の特性を活用する。まず、ディスプレイの背面に超音波センサを配置、超音波がディスプレイを突き抜け指紋に達するようにする。その後、指紋に触れながら変化する超音波の値を基に、指紋の形状を判別する原理である。超音波がディスプレイを通過する必要があるため、Appleは指紋性能を担保しつつ、画質も保証するパネルとモジュールの開発を部品メーカーに発注しているものと解思われる。

 

指紋認識技術方式別のディスプレイ比較(資料:KTB投資証券)

 

超音波指紋は、サムスン電子が今年発売したギャラクシーS10シリーズに搭載し商用化している。クアルコムが作った超音波センサーが三星のスマホに適用された。サムスンとクアルコムは、指紋認識範囲を広げた次期製品化も協力している。

 

アップルは後発であり、このFODを検討し、競合他社との差別化を推進していると伝えられた。指紋のほか、心拍数測定機能も超音波で実装する予定だ。

 

アップルが超音波指紋を導入すると、関連業界に少なからず影響が予想される。スマートフォンのトレンドをリードする企業であるうえ、年間2億台のiPhoneを作る部品業界の大手だからだ。

 

実際、Appleは2017年、iPhone Xから顔認識を導入し、関連産業の活性化に貢献した。3万個の赤外線で顔の特徴に分別するアップルの顔認識技術(フェイスID)は、他のスマートフォンメーカーに採用され、関連するセンサーとモジュールの市場を促進させた。

 

アップルが超音波方式の指紋を選ぶ場合でも、部品業界の大きな変化が予想される。超音波センサは、ディスプレイとの関連が深いので、フレキシブルOLEDパネルや部品の変化が予想される。

 

アップル超音波指紋は開発段階で示されて、実際の適用するかどうかは、流動的であるが、2022年のiPhone搭載の可能性が、業界で提起されている。