折りたたみ式iPhoneパネルサプライヤー、サムスンディスプレイが独占的に供給


2025年4月16日 Lei Technology

 

韓国経済日報(hankyung)の情報によれば、サムスンディスプレイがアップルの初の折りたたみ式スマートフォン向けOLEDパネルを独占的に供給することが明らかになりました。

 

今回アップルの独占供給を勝ち取るにあたり、サムスンディスプレイは強い意欲を示しました。昨年12月からはアップルの折りたたみ製品に対応するために人員の再配置や組織再編を行い、さらにXR(拡張現実)機器向けの独立したマイクロディスプレイチームも立ち上げました。これは、有能な社員を集めると同時に、アップルとの独占契約を実現するための準備でもありました。

 

通常、アップルは複数の部品サプライヤーを比較しながら選定する戦略をとっており、これはいわゆる「三社見積もり」のようなもので、技術や価格の競争力を見極める手段でもあります。

 

しかし、サプライチェーン業界の関係者によると、アップルは現在市場にある折りたたみスマホには満足しておらず、とりわけ“折り目(折りジワ)”の問題を重要視しています。実際、小雷(筆者)の周囲にも折りたたみスマホを使っている人はいますが、使い込むほどに中央の折り目が気になるという声が多いです。

 

アップルは、業界標準に沿った厚みやサイズ、曲率半径を保ちつつ、この“折りジワ”問題を解消することを目指しており、自然とその解決はディスプレイ供給業者に求められることになります。

 

今回の供給候補としては、サムスンディスプレイ、LGディスプレイ、BOE(京東方)の3社が挙げられていましたが、その中でアップルの要件を満たせたのがサムスンディスプレイだけだったとのことです。技術力に加えて、品質や折りジワの少なさでもアップルの評価を得たようです。

 

出荷は今年の年末から来年初めごろに始まり、出荷規模はおよそ1,500万台分と見込まれています。サムスンディスプレイはこの大型契約により、来年のパネル市場で再びシェアを大きく伸ばすと見られます。

 

気になる価格ですが、当然ながら安くはなさそうです。通常のiPhoneでさえ価格は高めですから……。著名なリーカー「数码闲聊站」によれば、今回の折りたたみiPhoneは約7.8インチの内側ディスプレイと、約5.5インチの外側ディスプレイを搭載し、価格はおよそ2,000米ドルになる可能性があるとのことです。とはいえ、最終的な価格は製品の正式発表を待つ必要があります。